香りの効果・香原料編(白檀・沈香・伽羅)
2009.11.02 掲載

お香 コラム5



香りが具体的に精神にもたらす作用で
効果が期待できるお香の原料にもなっている代表的な、
香木(白檀・沈香・伽羅)についてご説明致します。

<白檀-びゃくだん>
インドのマイソール地方がもっとも香りがよいとされ、木そのものが、甘く爽やかに香る香木で、一本の木でも、部分によって色と香りが異なり、心材は、淡黄色から褐色をしており、幽艶でなまめかしい香りが強く、辺材に行くほど、白っぽくて香りも少ない。心材を取りだしたものが高級品となります。白檀が身体に与える効果は、多岐にわたり利用されています。インドでは、万病の妙薬として珍重されたほか、けがれを取り去る香料としても有名です。お香に白檀を調香すると甘くまろやかな香りに変化します。また、香木を蒸留して採取するオイルを“サンダルウッド”といいアロマトリートメントでも香りと効果でリラックス出来ます。
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<沈香-じんこう>
香と言えば沈香といわれるほど代表的な香木です。比重が重いため、水に沈むことからこの名前が付いております。ベトナム・インドネシアが主な産地で、木、そのものが香るのではなく、枝や幹の傷で生じる樹脂部分に微生物などが付着し、枯死し土中に埋もれ、様々な自然条件のもとで、偶然に生まれ芳香する樹脂部分を沈香と呼びます。身体にもたらす効果としては、生薬として万能薬であるのはもちろんですが、リラックスとしての効果があり沈香の香りが心の安定に効果があるとして最近日本で注目を集めはじめているようです。赤ちゃんの夜泣きやかんむしを抑える薬にも沈香が使われており、リラックス作用の高さや安全性がわかります。
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<伽羅-きゃら>
伽羅香木が作れられる過程は沈香と同じですが、ベトナム中西部の山岳地方のみで産出されるものを指します。沈香と呼ばれる香木の中でも最高峰に位置する数少ない香木です。沈香よりも樹脂部分が多く、香りは沈香の深さを兼ね備え、優雅な香りが特徴的です。高価な伽羅を所有することは権力のあらわれだった時代もあります。天下を取った徳川家康は、最高位の地位を利用して伽羅の収集にかかり、相当量を所有していたと言われている。
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上記の和の香り(お香やアロマ)を生活にうまく取り入れ、身体と精神からのリラックス生活をしてみませんか。


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参考文献
「臭脳」 鳥居鎮夫 著
(発行・発売元:株式会社イーハトーヴフロンティア)